★☆☆☆☆
~失敗の吹きだまりのような作品~
2011年の韓国映画。
健康ブームに乗って都市部から週末農場への来客が増えてきた田舎町。
突如現れた巨大猪が次々と村人を襲い捕食していくが、儲けたい大手農家と市長の結託が対策を後手にする。
それに立ち向かう、これまた都市部から田舎に追いやられた警官。
伝説の猟師や女性研究者と力を合わせて猪に立ち向かっていく。
最初に言い切ると、とんでもない映画だったよ、と人に話すためだけに存在するような作品。
スケールの小ささ。それなのに地に足のついていない展開。
ギャグは滑りすぎて、どこが冗談か判別できない不毛な雰囲気が全編を覆う。
猪のCGは健闘している気もするが特筆するほどではない。
警官の母親が老人ぼけである事。
伝説の猟師が実は大したことのない口だけ存在である事。
隣人が狂人である事。
この設定いる? という要素が満載で、そのどれも上滑りして意味をなさない。
もう、何が意図なのか分からないむちゃくちゃ具合で、それは最後の最後まで一貫している。
こういっては何だが、製作者(監督?)は頭がおかしいのではないだろうか。
他のスタッフはその製作者に逆らえないなにがしかの理由があったのだろうか。
厳しく書きすぎると上記になるが、香港、韓国辺りの映画のまずい部分のみをつなぎ合わせた感じ、とも言える。
バイオレンスとギャグが混ざっており、ギャグがきつい。特にだらだら同じネタを引っ張る感じが顔を背けたくなる。
「少林サッカー」などチャウ・シンチー作品も似た感触がある。初期ジャッキーの作品もオカマネタとかかなりきつい。
ただ、両者はそれをコントラストにするように魅力的なシーンが多数あり、今作にはそれが無かったと言うことなのだろうか。
弟に「ひどいよ」とDVDを託されて見た作品であるが、確かにそれ以外何も言えん。