2020年6月29日月曜日

レミーのおいしいレストラン

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 ※古い感想に追記をしたものです。
★★☆☆☆
~全編に不潔さを感じる~


2007年。ピクサーのCGアニメ映画。
料理の才能があるネズミと、才能のない見習コックのコンビが繰り広げるどたばた喜劇。

レミーは今は亡き天才シェフのグストーに憧れて、フランス料理のシェフになることを夢見る“ネズミ”。ある嵐の日、レミーは家族と離ればなれになり、独り華の都パリにたどり着く。レミーはグストーの幽霊に導かれ、レストラン《グストー》へと向かう。<WIKIPEDIAより

演出とアイデアはさすがの完成度だが、何か喉に引っ掛かったように楽しみきれない。キャラクターに感情移入しきれないのが原因だろう。
やはり、どんなに腕が立とうと、四つん這いで走った直後に食材をいじられると、不潔な印象が拭いきれないのだ。
料理人の基本としてあるべき衛生観念がこの映画世界では欠如している。そういったモラルの低下が問題となっている昨今だからこそ、気になってしまうのだ。
それ以外のキャラクターも、どこかリアルに腹黒い。見習コックは結局自分で努力することがないし、伝説の名シェフも金勘定に惑った凡人だった。老婆は殺人鬼のようにショットガンを振り回し、ヒロインも打算的に見えてくる。

結局、各エピソードがアメリカンテイスト過ぎて、日本的価値観では素直に楽しめないのだろう。全体に奇をてらい過ぎた印象で、インパクトを重視し過ぎたために製作者の視野が狭くなっているように感じる。

このような「ずれ」はこの映画がというよりもピクサーの作品のもはや特徴の一つでもあると思う。宣伝に釣られてみてみると、思っていたのと違うかったという内容が多い。

「カールじいさんの空飛ぶ家」はハートウォーミングなノスタルジー物かと思いきやハッスルじじいの大冒険。
「ウォーリー」は置き去られた切なさを復興する物語と思いきや地球よさらば宇宙大冒険。
「ベイマックス」は兄の忘れ形見のロボットとの優しい暮らしと思いきやバリバリのアベンジャーズ。あ、これはディズニーでピクサーじゃない。

ともかく幅広い観客を掴むため、なんでもかんでもアクション大作に持ち込む精神。確かにおもしろいが、なんだか一辺倒だ。
 

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