★★★★☆
~テンポと密度で一気に見せる~
2016年の米映画。テロ事件から合衆国大統領を守るシークレットサービスの奮闘を描いたアクション映画。いやはやその規模の思い切り良さに脱帽。面白い。
主人公マイク役の「ジェラルド・バトラー」は「300 (スリーハンドレッド)」の主役スパルタ王役を思い出す人が多いだろう。
米国大統領ベンジャミンの信頼厚い警護人マイクは妻の出産を間近に控え、危険なシークレットサービスという職を辞すべきか悩んでいた。そんな折イギリス首相が急逝。先進国の首脳達が葬儀出席のためロンドンに会することになった。最後の大仕事として警護任務に当たるマイクだが、テロリストは万全の準備で前例を見ない大規模な攻撃を開始。瞬く間に多くの首脳陣が殺され、ベンジャミンとマイクも敵に囲まれて孤立。二人はアメリカの権威をかけてデスゾーンからの脱出を図る――。
まずテロ計画の規模に驚かされる。G7の最高首脳をまとめてやっちまおうという目的もすごいが、その規模。そんな馬鹿なとなるのだが警察組織の半分(画面からの印象)がテロ集団として突然攻撃を開始するのである。この黒幕はアメリカに身内を殺された武器商人バルカウィで、数年がかりで傭兵を雇い準備を整えた模様だが、いやいやさすがに無理だろう、と思いつつも911同時テロを思うとあっけらかんと巨大な陰謀の方が成功するのだろうかと説得されそうになる。とにかく敵味方が同じ制服を着ているため防御しようが無く、「舞台に撤退命令を出せ! 残ったのが敵だ!」とするくらいの混乱のさなか、ベンジャミンとマイクはワラワラと湧いてくる敵から逃げまくる。この辺りゾンビ映画の趣もある。
マイクのベンジャミン大統領への献身、大統領のマイクへの信頼といった立場を越えた繋がりも見所で、ただ守られるだけで無い大統領のたくましさはなるほどアメリカ国民はこういう大統領増を期待しているのだろう。質実剛健で覚悟をもってく国民に奉仕する強靱な意思。自分も一票入れたくなる。
ヘリの空中戦、ビル全体を爆破する勢いの市街戦など見所も多く、最初から最後まできっちり楽しむことの出来るすぐれた作品。長回しもあってスタッフがノリノリで楽しんで作っている感じ。各国首脳が死んでいく中にきちんと日本総理大臣も含まれています。
前作である「エンド・オブ・ホワイトハウス」、続編である「エンド・オブ・ステイツ」もぜひ見てみたい。
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