2020年4月8日水曜日

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ


 ★★★☆☆
 ~第二話必見~

 
 2019年のワンクールテレビアニメ。2015年の第一期アニメの続編となる。
 

 英雄譚に憧れ、神と人とがファミリアを結成してダンジョンに挑む町オラリオに上京した若者ベル。
 炉の女神ヘスティアに見込まれてファミリアの一員となり、ダンジョンに潜って腕前を上げようと懸命である。
 さまざまな冒険者。さまざまな神々。
 多くの人や神と出会い、助けを得ながら、ベルは成長を続けていく――。

 上のあらすじは一期でも二期でも通じるもので、4年経ってほぼ忘れている状態から二期を見ても特に問題は無かった。
 物語に進展が無いとも言えるが、ベルはきっちりと成長しており、パターン化もしていない。
 仲間との絆を深めながら前に進む成長物語として筋が通っているから、あらすじとしては変わりないのだ。
 主人公ががんばり屋さんで、皆それを応援している、くらいの理解があれば大丈夫。
 あれ? 名作劇場的な設定なのかな?
 
 第二期は大きく三つのエピソードから構成されており、演出や作画物語のつじつまといった点から一つ目が最もおもしろい。
 特に第二話は最終話のようなテンションとクオリティで物語が進み、目を離せない。
 残念な事にここをピークに二期はどんどんテンションが落ちていき、終わり頃は閉口せざるを得ない内容。
 三期が決まっているようなので続きが楽しみ。
 
 このシリーズが異世界転生無双勇者作品と区別されるのは、転生していないというのはもちろん、きちんと弱くて苦労していると言うこと。神から授かった無敵の力はなく、努力して強くなっていく様が(特に一期で)描かれている。ぼろぼろにやられて特訓して乗り越えるというあるべき手順を踏んでいるため、素直に主人公を応援することが出来るし、つまり彼の周囲のキャラクターの心情にも共感できるというわけ。
 
 文章を絵に落とす際のスケールダウン(うそくささ)が多々見られるのも残念だが、全体としては充分に楽しむことが出来る作品。

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