★☆☆☆☆
~神を風刺~
スマッシュヒットとなり多くの人の心に残った一作目。
未見だが、テレビ特番として超低予算で作成され、あまりに評判が悪い二作目。
二作目よりはましな予算で、とうとうパワードスーツが登場する三作目。
ネタバレありで記述するので、見る予定の方はご注意。
※自分の感想は基本的にネタバレなのですが……。
一作目は軍国主義、国粋主義を揶揄しながら、その枠組みにはまる人々の生き様を切ないような、たくましいような不思議な印象にまとめ上げていた。
今作ではその世界観はそのままに、新たに宗教・神を皮肉っている。
軍国主義に対する強力な存在として宗教が描かれ、これが善かと言えば全くそうではない。むしろ、軍国主義と同じ存在として描かれ、最後には合一を果たす。何しろブレーキをかけない表現が小気味よい。
軍人のトップがより大きな存在に寄りかかるために神を求める。
宗教を軽蔑していたヒロインが地獄絵図の中でとうとう心おれて改宗する。
祈った挙げ句天から神々しく舞い降りる光はパワードスーツの噴射炎。
惑星を破壊する爆弾を打ち放ち、その爆発の光の中で抱き合い、愛を誓う男女。
これらが予算的に微妙な映像で繰り広げられ、視聴者はなにやら良くできた自主制作映画を見ている気分になる。中々良くできているなあ、という感想の。
売りの一つであるパワードスーツも、ためにためた上で出てくるにしては貧弱な映像で活躍シーンも長くない。正直なところ、格好悪い。
このような内容ではあるが、言いたいこと言って良いんだ! という映画の雰囲気。一転二転する展開。予算は映画の出来を決定づけるものではないが、予算がなければ成り立たない映像がほとんどなのだという現実。
人には勧めないまでも、見た時間が無駄と言うことはなく、あれこれ考える題材を提供してくれる一作。
2014年5月30日金曜日
スターシップ・トルーパーズ3
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