★☆☆☆☆
~おもしろ黒人ガードマン~
2006年のスパイアクション。対象を守る任務を主にするのでスパイと言うよりボディガードか。
主演のウェズリー・スナイプスはヴァンパイアハンター物の「ブレイド」が有名な黒人俳優。
米安全保障省の捜査官サニーはルーマニアでのおとり捜査を進行していたが、内部からの情報流出により危機に陥る。取り逃がした対象を追ううち、その背後の黒幕、国際的な密輸犯罪の進行に巻き込まれ、重要参考人の美女ナディアの護衛をすることになる。
ナディアは守るに値する存在なのか。内部に潜む敵は誰なのか。密輸計画が進む大量殺害兵器「デトネーター」とは――。
予算のない映画は、高速撮影をしていないストップモーションが多用される。ゆっくりスローモーションで動くのではなく、カクカクと一コマを長くうつすことでの映写時間遅延である。
高速撮影したかった、もしくはしておくべきだったが出来ず、編集段階の演出として致し方なくストップモーションという雰囲気。この代替手段は、いたしかたない妥協を強く感じさせる。これでなくては! という箇所で使用された例を自分はまだ知らない。
今作もこの手の表現が多く、そういう映画なのかな。
小粒だが、なかなか上手くまとまった作品。
全体としてもキャラクター個別にしても行き当たりばったりで大きな流れはあまり意味がない。その時その時のシチュエーションが興味を引っ張って次のシチュエーションにつなげる継投策なので、個別のピンチを切り抜けるという以外のドラマはない。
なので大きな流れが気になってしまうと、「なぜ大量殺害兵器が関係してくるのだろう」「主人公はどういう権限で動いているのだろう」といった疑問にとらわれて楽しめなくなってしまう。
最後ももはやファンタジーの領域だが、変に小難しく終わるよりは良いかもしれない……。
いい女を助ける型破りの刑事の大活躍。
それ以上を求めなければそこそこ楽しめるかも知れないが、他に見るべき作品はたくさんあるだろう。
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