2011年1月22日土曜日

バイオハザード  -アフターライフ -

★★☆☆☆
~PV映画~

映画館にて3D上映を鑑賞。
第四作となるが、一作目しか見ていないので意図通り楽しめているのかは心許ない。

物語の冒頭が東京、渋谷交差点から始まるのが話題となったが、確かに日本人監督にはどうしても撮れない、外国としての東京はムードをもって美しい。まるで音楽のプロモーションビデオのようだ。
だが、そのまま最後までプロモーションビデオな感触なのだ。

とにかくストップモーションが多用されており、3Dと相まって目が楽しい映像に仕上がっている。ただ、その表現が必要なのかと考えると、このストップモーションは明らかに使いすぎ。ぎりぎりシリアスを保つ量で、もう少しでも多ければシュールなギャグ映像になっていたかも。

「タイタンの戦い」のように通常撮影後に無理矢理3Dにしたのではなく、きちんと専用カメラで撮影した映像は素直な臨場感をもって迫ってくる。
白黒でもカラーでも、映画作品そのものの価値に優劣はない。ただ、カラー映像は情報量の多さからくる白黒とは異なった体験を与えてくれる。
3Dも同様だ。
それ自体が優劣を決定する要素ではないが、映像表現として有効な情報量を持っている。これから表現や技術が洗練されていき、特にロードショーでははずせない要素となっていくだろう。客単価の上乗せを正当に迫れる点も映画館に好まれる点だ。映画館の復権はここから始まるのだと予感する。

物語自体は、どうにも浅はかだ。
映像として見栄えのするシーンをつなぐための言い訳、程度の意味しか持っていない。そりゃ創作なのだからご都合主義で当然なのだが、それを包み隠すのが脚本の力ではないのか。あまりにむき出しのご都合主義に唖然とせずにはいられない。無神経とかそういうレベルではなく、B級を指向したかのような豪快さなのだ。説得力や臨場感という要素を、3D映像に全て吸い取られてしまったのだろうか。
これは自分がシリーズをきちんと観ていないことも原因だと思うので、シリーズのファンにはまた異なる楽しみがあったのかも知れない。

総論としては、憎むこともなく絶賛することもなく、ただ映像が楽しめたな、という良くある映画におくる定型文。

深く考えずに楽しむことの出来る娯楽映画。

となる。

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