★★★★★
~喜劇のような悲劇~
ブルーレイの高解像度で鑑賞。
当初は通常解像度との差異をあまり感じないが、後半の戦場における臨場感は次世代DVDならでは。
戦場の瓦礫や、兵士の装備のディティールが、戦場の生々しさとなって、窓から覗いている目撃者になったような気分になれる。遠方まで見渡せる砲撃シーンは圧巻。
キューブリック独特の、全編にわたる圧迫感。当たり前の世界が、ひずみ、狂っていく様子が存分に伝わってくる。
音楽センスも一線を画しており、ラストに流れるミッキーマウスの歌には、一体どういう感情が自分の中に生まれているのか把握困難にされる。
こうしてみると、次世代DVDの解像度、情報量はやはり映画鑑賞に重要だ。たとえ白黒でも、フィルムの状況さえ良ければ、DVDとは一段異なる鑑賞を楽しむことができるだろう。
なにより基本的なノイズの少なさが、鑑賞に安心感を与えてくれる。DVDではシーンによりブロックノイズやマッハバンドが見え、興ざめになる瞬間があるが、ブルーレイではその心配がまずない。ブルーレイで出ているソフトならば、ブルーレイで見た方がいい。
現在100本程度しかリリースされておらず、しかも昨今の中途半端な映画ばかり。
名画達にソース化の手が伸びるまで、どれだけ待てばいいのだろう。
PS3はじめ、最近のDVD再生機器はDVD画像を精細化して表示するアップコンバート機能に優れている。エンコード水準も上がっており、ソース自体の素性も良い。
DVDでも一昔よりはるかにリッチな体験をできるのも本当だ。
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